2017年3月20日 (月)

おくやみ申し上げます

早かった。短いので申し訳ないけどステージナタリーより全文引用。

悪魔のしるしの危口統之が、本日3月17日に逝去した。42歳だった。

危口は昨年末に公式サイトにて肺腺ガンを患っていることを発表し、note上の「やまいだれ日記」に日々の思いをつづっていた。通夜は明日3月18日18:30より、告別式は翌19日13:00から14:00に、危口の出身地である岡山・倉敷の、アーバンホール中庄にて執り行われる。

危口統之は1975年岡山県倉敷市生まれ。大学時代から演劇活動を開始し、2008年に「悪魔のしるし」を設立。「搬入プロジェクト」や、実父と共演した「わが父、ジャコメッティ」などで注目を集めた。最後の舞台となったのは2016年10月に上演された「歌舞伎町百人斬り」。なお、危口が原案を手がけた「蟹と歩く」は、予定通り3月25・26日に岡山・倉敷市立美術館講堂で上演される。

合掌。

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2017年3月 1日 (水)

2017年3月4月のメモ

2月に強引に駆込みで5本観たら3月がもっと詰まっていて、しかも前半から飛ばしていて、観切れない。

・OFFICE SHIKA PRODUCE「親愛ならざる人へ」2017/03/02-03/12@座・高円寺1:奥菜恵も久しぶりだけど久世星佳を連れてきたところが偉い

・新国立劇場制作「白蟻の巣」2017/03/02-03/19@新国立劇場小劇場:三島由紀夫が苦手なんだけどどう仕上がるか

・オフィスコットーネプロデュース「The Dark」2017/03/03-03/12@吉祥寺シアター:イギリスの比較的近年ものの日本初演で興味が湧いたのでピックアップ

・世田谷パブリックシアター企画制作「炎」2017/03/04-03/19@シアタートラム :初演と同じキャストでの再演、初演を観た自分がこの2ヶ月で1本だけ選べと言われたら全力をもってこれをお勧めする

・PARCO Production「不信」2017/03/07-04/30(03/04-03/06プレビュー)@東京芸術劇場シアターイースト:三谷幸喜の4人芝居だけど会場が狭いのでチケット争奪が

・西尾佳織ソロ企画「2020」2017/03/09-03/12@「劇」小劇場:鳥公演に先んじて個人企画

・シス・カンパニー企画製作「令嬢ジュリー」「死の舞踏」2017/03/10-04/01@Bunkamuraシアターコクーン:3人芝居の同時上演に小川絵梨子演出で挑戦、2本立てではなく昼夜でかわりばんこに1本ずつ上演するので注意

・鳥公園「ヨブ呼んでるよ」2017/03/16-03/22@こまばアゴラ劇場:旧約聖書が元ネタらしい

・燐光群「くじらの墓標 2017」2017/03/18-03/31@吉祥寺シアター:1993年初演の再演モノ

・青年団・こまばアゴラ演劇学校無隣館「南島俘虜記」2017/04/05-04/23@こまばアゴラ劇場:毎年楽しみな青年団と無隣館の合同公演、追加公演パズルにも注目

・劇団☆新感線「髑髏城の七人」2017/03/30-06/12@IHIステージアラウンド東京:新劇場こけら落としにして4つの座組みで3ヶ月ずつ1年間上演という日本ではあまりみない試みに鉄板の演目で挑戦するトップバッター

・ONEOR8「世界は嘘で出来ている」2017/04/02-04/09@ザ・スズナリ:比較的最近評判がよかった芝居の再演

・世田谷パブリックシアター企画制作「狂言 唐人相撲」「MANSAIボレロ」2017/04/05-04/09@世田谷パブリックシアター:これは1公演で2本上演だけど初日に限り唐人相撲がトークになるようなので日程注意

・松竹製作「赤坂大歌舞伎 夢幻恋双紙」2017/04/06-04/25@赤坂ACTシアター:蓬莱竜太の新作で生まれ変わりモノに中村屋が挑戦

・劇団青年座「わが兄の弟」2017/04/07-04/16@紀伊國屋ホール:マキノノゾミ脚本宮田慶子演出でチェーホフ伝とのこと

・テレビ朝日、産経新聞社、パソナグループ、サンライズプロモーション東京主催製作「フェードル」2017/04/08-04/30@Bunkamuraシアターコクーン:大竹しのぶ主演栗山民也演出のフランス古典らしいけどこの相乗りぶりは何とかならんのか

・KAAT×地点共同制作「忘れる日本人」2017/04/13-04/23@神奈川芸術劇場中スタジオ:よくわからない勢いを感じたのでピックアップ

・さいたまゴールド・シアター×さいたまネクスト・シアター「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」2017/04/14-04/16@さいたま芸術劇場:見逃していた公演なので観たいけど3日間3ステージだけとか

・こまつ座「化粧」2017/04/25-04/30@紀伊國屋ホール:何度も上演している井上ひさしの一人芝居なので観ておきたい

劇団っぽく書いたものでも提携があったりして、こうやって並べると劇団よりプロデュース公演全盛なのがよくわかる。でもそれが大成功することもあるのでわからない。その大成功の実例が今回再演される。繰返しになるけど「炎」は全力でお勧めするので芝居に興味があるなら立見でもいいから観ておけ。高校生でも中学生でもいいから観ておけ。初演に口コミプッシュを出せずに日和ったのはいまだに後悔している。

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2017年2月25日 (土)

M&Oplays製作「皆、シンデレラがやりたい」下北沢本多劇場

<2017年2月24日(金)夜>

メジャーデビュー前の男性アイドルの追っかけで知り合った女性3人。中の一人が経営するスナックに集まっては男性アイドルの話題で盛上がる。ある日、男性アイドルの寝顔を付きあっている女性アイドルがTwitterに投稿したことで炎上する。相手の女性アイドルが許せない3人は、貶める情報の検索や拡散に努めるが・・・。

役者の根本宗子は観たことがあったけど、脚本演出作品は初見。追っかけ以外は趣味も境遇も異なる3人の違いを、結構ひどいこと言葉でカラッとした笑いに紛れ込ませつつ、追っかけ側の思い込みや妄想論理を明快に描いた1本。今まで見逃していたのがもったいないと思わせる仕上がり。

途中ものすごい早口でまくしたてるのも含めて、いまどき珍しい1時間45分でお腹いっぱいの満足感。このスピード感と誇張感は最近細っていた小劇場のノリと笑いを使いこなしている。小劇場から大きくなった代表的な劇団から腕利き女優を3人集めるキャスティングからして趣味がはっきりしていて、よくぞ集めたという感じ。美術や衣装や音楽が芝居のトーンに揃っていて、目が行き届いていた。最後はあれだけのために人を集めたという思い切りのよさも魅力。

これで出演もやってかなり上手だから、できる人はできるんだなと思い知らされる。チラシに挟まっていたインタビューを読んだら学生時代に年間100本観てメモを残していたのもすごいけど、コメントのいちいちがはっきりしている。この前スズナリでやっていたと思ったらすでに本多劇場2回目だったのも納得の出来。観て損はしない。

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2017年2月24日 (金)

世田谷パブリックシアター企画制作「お勢登場」シアタートラム (若干ネタばれあり)

<2017年2月20日(火)夜>

若くして歳の離れた男性と結婚したお勢。子供ももうけているが、派手に化粧して度々出かけるお勢の浮気が疑われる。このお勢の来し方行末と、お勢に関わりあった人物たちの人生模様。

江戸川乱歩の短編8本を再構成した芝居。お勢の話が続くと思いきや、「二銭銅貨」のようなお勢が一切関係ない話も足してきて、視点がぶれる。原作を尊重したのかもしれないけど、強引にでもお勢を登場させて、話に一本筋を通してほしかった。あの最後で締めるならなおさら。単発で見ればそれぞれ面白い話が、お勢の話とそれ以外とに散るせいで理解が散漫になってマイナスに働く。怪しい雰囲気だけでつなぐのはつらい。

並居るベテランの中でも片桐はいりがピカイチで、真面目に見せる場面と笑わせる場面の両方とも光る。これに食われたわけではないけど、お勢を演じた黒木華が最初の1本とその後の話とでつながらずにもったいない。舞台に写される年から時系列を考えると、最初の1本はすでに十分悪女の時代のはずで、旦那を見殺しにする場面で思い切りのよさを見せて欲しい。遊園地で働く女の演技は好み。

スタッフワークは衣装と映像がよかったけど、その分予算を取られたのか美術がそれらに見合わず安っぽく見えた。多い場面数に対応して転換に工夫を凝らしただけでなく回転木馬まで導入していたけど、シアタートラムだと舞台に近すぎて目立つ。

観てそれなりに楽しんで、江戸川乱歩の怪しい雰囲気も、笑いも味わったけど、同じくらいもったいない点が目立った芝居だった。美術の話はさておき、脚本演出でもう少し持っていけたはず。

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2017年2月23日 (木)

Bunkamura/キューブ企画製作「陥没Bunkamuraシアターコクーン(若干ネタばれあり)

<2017年2月18日(土)昼>

東京オリンピック開幕前の昭和の日本。実業家がホテルの建築を計画していたが、事故死してしまう。後を継いだ一人娘は何とか開業にこぎつけたものの、夫の浮気が原因で離婚し、父がスカウトした会社の同僚と再婚している。プレオープンの日、父の借金のため費用をかけられなかったホテルはアンケートに苦情の嵐。本日は別れた元夫の再婚パーティー開催が予定されており、関係者が宿泊に来ているが、不穏な空気が流れている。死後の世界から様子を見に来た父は何とかしようと奮起し、それを早く連れ戻したい死者の見張り役とトラブルになる。

あまりオリンピックは関係なく、スマホも携帯電話もありません、くらいの時代設定。亡くなった父が見張り役に頼んで七つ道具を駆使するあたりからKERA版真夏の世の夢が始まって、その裏で一人娘と元夫と再婚相手とがぎくしゃくするKERA版岩松了が進んで、でもやっぱり要所要所がKERA芝居で、最後は、これもスクリューボールコメディっていうのか、お楽しみ、な展開。

七つ道具で「触ると内心のことを正直に話してしまう粉」がツボで、これを振りかけた椅子に座るかな、座らないかな、のじらし具合はお手の物。それを忘れたころに使うのが実に上手。何と言うか、よくできたベタな笑いがこんなに面白いとは思わなかった。もちろん丁寧な前振があるのだけど、久しぶりに大笑いした。客席のノリもいい日だった。

やっぱり主役の小池栄子が素晴らしくて、社長令嬢の役にふさわしくものすごいきれいだった。「グッド・バイ」もそうだったけど、悩んでも何しても真っ直ぐな役が似合う、華のある人で、脂の乗っている女優という表現がぴったり。それなのにきっちりおっぱいネタもこなす偉ぶらなさがまたいい。あと、山崎一の演技が芝居の軽い側の線をまとめている。何か植木等に似ているように見えてきた。他の出ている役者は複数役を兼ねたり同じ役でも体を乗っ取られたりして忙しいのだけど、それでも楽しんで観ていられるこの余裕のキャスティング。このくらいが標準になってくれるといいのだけど、やっぱり贅沢だよなあ。

芝居初心者にもぜひ勧めたい一本。1階端席で観たけど事前に言われたほどの見切れはなかった。立見ならチケット代はぐっと安くなる代わりにたぶん見切れがひどいのでできるだけ後ろ側で。

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カタルシツ演芸会「生きてる時間」あうるすぽっと

<2017年2月18日(土)昼>

近未来の日本。税金を免除する代わりにすべての健康状態とライフログを市に提供することが義務付けられたモデルタウン。このデータから人間の残り寿命を測定するシステムを開発してしまった医者が自分の寿命を知ったことによる顛末。そのシステムの延長で人間の時間を売買できるようになり、ためしに時間を購入した老夫婦の結末。その情報たまたま知ったフリーライターが進める取材の行方。

今回のカタルシツは落語とのコラボレーション。寿命を知った顛末と老夫婦の結末が落語で、その合間に演劇形式の取材の行方が入る。たぶん、取材の行方が元の話で、その背景で匂わされていた寿命を知った顛末と老夫婦の結末を、落語として追加したと思われる。落語の話で背景が広がり、取材の話がぐっと面白くなる。

ただ、落語とのコラボレーションは実験的な要素もあるので、100%成功したわけではない。まず、イキウメはSF要素が多くて全体にかっちり話す脚本だけど、落語はやわらかく話すのでそこのギャップがひとつ。イキウメの看板で見に来た自分としては、柔らかく語るのではなく、もう少しかっちりした台詞術のような語りが聞きたいし、この脚本なら落語側をもう少し固いほうに寄せたほうがよさそう。

次に、落語側と演劇側との間で、登場人物の関係はあっても場面上の接点はないので、話がつかめるまでが長い。もう少しお互いの共通場面があると助かる。そして、それに関係するけど、落語、演劇、落語、演劇、の順番は反対にしたほうがいい。でなければ、頭に演劇を入れて5幕モノにしてほしい。交互に2つずつは落語のスタイルだけど、それに拘る必要はない。カタルシツだから語る時間が長いのは歓迎だし、真打を呼んでおいてもったいないけど、落語の体感時間がちょっと長い。

あとこれはないと思ったのは、演劇は生声で、落語はマイクを使ったこと。終盤に双方が話す場面があるけど違和感が大きい。あうるすぽっとなら生声で揃えてほしい。

苦情ばかり書いたけど、話は面白いし、この形式は発展の余地があるので、第2弾、第3弾と計画して育ててほしい。

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2017年2月22日 (水)

野田地図「足跡姫」東京芸術劇場プレイハウス(ネタばれあり)

<2017年2月11日(土)昼>

江戸初期、裸も見せる女の踊りで人気を博す興行の一座。役人の取締りをごまかすための男衆もおり、看板娘の阿国の弟サルワカもその一人だが、地球の反対側に行けないかといつも穴を掘っている。ある日、穴掘りの不始末で座長の不興を買って一座から追い出されそうになったところ、弟をかばう姉が、面白い物語を書かせると宣言する。詩的だが抽象的な話しか書けない弟に代わって、一座にいつの間にかもぐりこんでいた男が代筆した脚本が大当たりを取る。だがこの大当たりが仇となり、役人の取締に合ってしまう。妹分の踊子が身代りで捕まり、阿国とサルワカは逃げられたが働き口がない。かねてから裸以外にも客を喜ばせる表現があるはずだと考えていた阿国は、踊った足跡が絵になる足跡姫の演目を思い立つ。

時間が経ってしまったので粗筋が微妙に間違っているかもしれないけど御容赦。勘三郎の弔辞で三津五郎が語ったという「肉体の芸術ってつらいね、死んだら何も残らないんだものな」に対する野田秀樹のオマージュがこれ。踊子がいなくなっても足跡(あしあと)が残るという筋を、足跡(そくせき)が残ると掛けて、何も残らないわけじゃない、その先まで続いていく足跡を残したんだと実に明快な回答。

劇中では、芸能に生きるものの表現欲を描きつつ、そのあちらこちらに勘三郎ネタあり。代筆された脚本に仲のよかった仁左衛門の名前を出すくらいはご愛嬌のうち。倒れた阿国に救急車を呼ぶか呼ばないかという場面は宮沢りえの「すったもんだがありました」事件のパロディだけど、それを宮沢りえにやらせる野田秀樹も野田秀樹だし、やる宮沢りえも宮沢りえ(褒め言葉)。最後の場面が満開の桜なのは、反骨の先祖が桜の下に埋められたという劇中の展開もあるけど、太地喜和子の舞台の千秋楽に小道具の桜の花びらを差入れしたエピソードからなのかな。知っている人にはもっとわかるネタがあるのかも。助平な伊達の十役人という役もあるけど、モテた勘三郎のことだったりして。

前半のラスト、死の間際の阿国の母が言葉が上手に話せず「いいあい」と言っていたのは「死にたい」と言っていたのだと思い込んでいた阿国に対して、それは「生きたい」ではないかと返したサルワカに喜んで「だからお前は天才よ」と返す場面。野田秀樹が実際に似たようなことを言われたんじゃないのかな。それがラストでは、生きたいではなく行きたい、踊れない踊子がもっとも行きたかったのは死の床からもっとも遠い反対側、つまり舞台だと繋げて、ああそれは病室で見取った勘三郎のことかと思わせる。この時点ですでに感動しているところ、あの美しい長台詞でこの足跡は十八代までは続くだろうという締め。全然違う話でここまで上手に勘三郎を称えるのだから野田秀樹は天才だけど、この天才をそこまで心服させた勘三郎の魅力ってなんだったんだろう。

脚本ばっかり書いたけど、もちろん仕上がりはよい。宮沢りえが一番だったけど、池谷のぶえが張りきっていて、古田新太は比較的おとなしくしていた。コロスのメンバーが、踊りもいいし、武士集団の動きも切れがある。スタッフワークは言うに及ばず、簡素な美術の割に貧弱さも感じず。全体に質が高い。これは再演されないか、それとも十九代目の襲名があったら再演されるか。もう一度観たい。

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2017年2月14日 (火)

青年団の追加公演パズルに興味津々

最近恒例の青年団+無燐館の公演ですけど、今年は「南島俘虜記」とのことで未見なので楽しみにしています。

で、トリプルキャストでスケジュールが組まれているんですけど、トリプルキャストなのに休演日あり。いやー4月はみんな忙しいし、なんてことはなくて、いつも人気の青年団ですから追加公演予定日でしょう。一応同じ曜日の同じ時間帯に同じチームが当たらないように工夫していますけど、各チーム7公演ずつだから追加公演はどのチームが、何てことにならないように、1公演ずつ充てるんでしょう。

販売して間もない最初の週を飛ばすとしたら、4/11(火)昼以降が対象。いやいや、そんな順番は関係ない手堅く日曜夜に3チーム突っ込む、いやいやいや、各チーム2公演の計6公演を一気にあるいは二度に分けて追加するならきれいにABCが並ぶじゃないか、などと興味は尽きません。

チケット発売は2/25(土)なので、どの日から売れるかを観察しながら、どの組合せで追加公演やるのかを決めていくのでしょう。最近は昼間公演が人気で夜公演の人気が薄いから、特に平日は先に夜から売るのでしょう。

私の予想は、素直に4/11(火)昼、4/13(木)夜、4/18(火)昼を売出しだと思いますが、皆様の予想は如何。

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2017年1月10日 (火)

インフルエンザによる短期上演中止のメモ

3件目が出てきたので目に付いた範囲でメモを残します。

・世田谷パブリックシアター企画製作「キネマと恋人」2016年11月24日から27日まで4日間5ステージが中止スポニチによれば妻夫木聡、緒川たまき、三上市朗の3人が陽性反応。

・神奈川芸術劇場プロデュース「ルーツ」2016年12月23日から25日まで3日間3ステージが中止。こちらは誰が陽性反応なのか不明。

・Bunkamura企画製作「世界」1月11日から13日まで3日間3ステージが中止。これもスポニチによれば鈴木砂羽が陽性反応。その後発症して14日昼を中止、夜を上演予定

今シーズンはインフルエンザの当たりシーズンなのでご注意。

<2017年1月12日(木)更新>

「世界」の情報を更新。インフルエンザに詳しくないけど12日に発症して14日夜に間に合うのかな。赤字覚悟で諦めて15日日曜日まで中止にして休演日はさんだほうがよかったのでは。ちなみに26日夜の回が追加公演になっています。

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2016年12月30日 (金)

2016年下半期決算

恒例の年末決算です。

(1)Bunkamura企画製作「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」@Bunkamuraシアターコクーン

(2)On7「ま○この話~あるいはヴァギナ・モノローグス~」@神奈川芸術劇場大スタジオ

(3)パルコ企画製作「母と惑星について、および自転する女たちの記録」@PARCO劇場

(4)パルコ企画製作「ラヴ・レターズ」@PARCO劇場

(5)葛河思潮社「浮標」神奈川芸術劇場大スタジオ

(6)世田谷パブリックシアター/エッチビイ企画制作「遠野物語」世田谷パブリックシアター

(7)劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」シアタートラム

(8)新国立劇場演劇研修所「ロミオとジュリエット」新国立劇場小劇場

(9)KERA・MAP「キネマと恋人」シアタートラム

(10)(11)新国立劇場主催「ヘンリー四世(第一部、第二部)」新国立劇場中劇場

(12)シス・カンパニー企画製作「エノケソ一代記」世田谷パブリックシアター

以上12本(ヘンリー四世は別々でカウント)、隠し観劇はなし、チケットはすべて公式ルートで購入した結果

  • チケット総額は77040円
  • 1本当たりの単価は6420円

となりました。上半期の11本とあわせると

  • チケット総額は150040円
  • 1本あたりの単価は6523円

です。小劇場から始めてプロデュース公演になった人たちに偏ったラインアップなのは、新規開拓する余裕がなかったからです。そしてプロデュース公演は高い。けど他の予定を優先した時期もあれば都合で観られない時期もある。ならば空いた時間を金で叩くしかないと割切って、上半期よりさらに単価が上がるのはしょうがないと諦めました。意地になって芝居見物を続けているような面もあってこれだけ観ましたが、普通の人はこうなったら芝居の優先順位を下げてそのまま遠ざかっていくんだろうと実感しています。

そして偏ったラインナップの中でも上半期に比べると仕上りにばらつきが多く、こちらの体調不良もあいまって、後半失速気味でした。素直に満足した芝居Aと、不満はあっても最終的には満足した芝居Bと、面白かったけどどこか不満の残る芝居Cの3パターンあって、芝居Bと芝居Cが多かった。数少ない芝居Aは(2)(5)(6)、次点で(4)(10)(11)です。何度も上演された脚本の芝居が多いです。1本だけ選ぶなら(5)。(7)(9)の評判がいいのですけど、自分には芝居Cでした。こんなに自分の感想と世間の評判とがずれるとは思いませんでした。別にずれてもいいのですが、(7)はともかく(9)はこちらの体調以上の理由が突き止められないのが情けないです。

でも通年で一番は上半期の野田地図の「逆鱗」です。あの、雑魚が一番具体的に詳しくてトップは目標も具体的情報も持っていなくて、その情報格差を認められないばかりにトップが適当な判断を出して、その矛盾が下にくる話は今も普通に見かける光景で、私がいろいろ疑問に思っている内容のひとつ。日本社会のよくないところのひとつをあれだけ上手に描いたのは素晴らしい。

下半期のニュースはPARCO劇場が立替のため閉館したこと。思い返せば(3)はやっぱりPARCO PART1-3とセゾンまたは堤清二を模した芝居ですよね。あと、さいたま芸術劇場の蜷川幸雄の後任は予想を外して吉田鋼太郎に決まりましたが、後を追うように平幹二郎がなくなったこと。ある時代で育った世代が確実に亡くなっています。それに出演者インフルエンザによる公演期間中短期上演中止。(9)は当初観に行こうとした日がそれに当たって急遽予定変更しましたが、別のスケジュールにしわ寄せが来ました。他に神奈川芸術劇場の「ルーツ」も、ここなら観られたという日が上演中止に当たって、結局見送りになりました。両方とも公立劇場プロデュースだからできたのかもしれませんが、興行収入直撃を覚悟して上演中止にした制作側の判断は正しいので支持します。が、やはり役者は体が資本なので、公演期間中の体調はぜひとも万全に整えてほしいです。体力が落ちている私にとっては勝手なお願いになりますけど。

キーワードは体力です。2017年は体を鍛えて体力を取戻さないといけない。2016年から4-5年は、後で振返れば教科書に載るくらい時代が動いた年になります。そこを過ごすためにはまず体力。体力がないと芝居も観られない。芝居を楽しめないレベルではなく、そもそも劇場まで行けません。実際に体力切れで見送った芝居が何本かありました。体力が落ちると心も弱って、心が弱ると新しいものへの興味がなくなるどころか拒否反応が出たり、より弱いものへのはけ口を探すようになってしまいます。そこは自分で注意を払わないといけません。そうやって鍛えた体力で観た芝居から、どこまで多様性についての興味と寛容の心を養えるか。今の私に多少なりとも寛容の心があるとすれば、その一部には長年観てきた芝居から受けた影響が間違いなくあります。そんな説教臭い心構えで観たって芝居はつまらないので実際にはただ観に行くだけですが、それを途切れさせるのはもったいない。

そして芝居には、時代に負けない強さ厚さを備えることを期待します。事実は小説より奇なりを地で行くような時代に、繊細すぎる芝居やその場のノリでふざけるような芝居は、観なければよかった気分になります。別に繊細さやノリが悪いのではなくて、それがどれだけのいろいろな蓄積に裏打ちされているか、です。劇団全盛期だと劇団内の活動が一種それを裏打ちしたのでしょうし、蜷川幸雄くらい頻繁に仕事をしていれば少なくともスタックワークに隙はなかったでしょうけど、プロデュース公演ではどうしても脚本、演出、役者という基本構成要素に、その中でも直接客席と接する役者個人個人に求められる比重が高くなります。最近のテレビドラマは視聴率が悪い場合はすべてが出演者の責任にされるので主役を演じる役者のプレッシャーがきついという話をどこかで読みました。裏打ちを作るのに一番必要な「時間」が絶対的に足りない世界では、残念ながらそういう構造になってしまいます。舞台の場合、劇団が最適解なのかどうかは意見が分かれますが、何らかの工夫で乗りきってほしいです。

話がいろいろ飛びましたが今回はこのくらいで。気になる芝居を観るには30本でも足りないのはここ数年の経験で確定になりました。去年の見込み通り、今年は観劇頻度も更新頻度も低調になってしまい、来年もこの傾向は続く予想です。それでも毎年2桁本数は芝居を観続けるつもりなので、引続き細く長くのお付合いをよろしくお願いします。

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