2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

2019年10月13日 (日)

2019年10月の台風のメモ

この3連休は野田地図か「どん底」か、と思っていたら9月に続いて台風19号が今年2回目の関東上陸、しかも過去最大かという規模にしてど真ん中直撃コース。電車は片っ端から止まっているのでしかたなくこんなエントリーを書いています。1ヶ月前と比べて進歩があったかも少しは気になるので。なお10/12(土)の昼に書き始めたものの放り出して断続的に10/13(日)夜まで書き足しています。なので取上げている情報の時間性が一貫していないかもしれません。

先に電車の情報、今回は都合で真面目に追っていなかったので適当です。東海道線と横須賀線が10時ごろから運休、山手線と京浜東北線と中央線と埼京線は13時ごろから運休、それら以前も間引き運転。新幹線は東海道新幹線が終日運休、JR東日本方面が15時ごろから運休。全部前日には発表されて、特にJR東日本は復旧は「明日(10/13)の首都圏在来線各線区(特急列車含む)および新幹線は少なくとも昼頃まで運転を見合わせます」と発表している。「少なくとも」というのがポイントで、もっと延びても文句言うなという伏線です。9月の台風で、線路点検で倒木その他の点検を翌日台風が過ぎてから行なって昼間でかかったら、一般乗客は台風が過ぎたから朝イチで動いていると勘違いして駅にきて揉めたための表記です。私鉄は東急と小田急が終日運休。京急が14時ごろに運休すると11時ごろに発表。他は遅れながらも動いているみたいだけど、京急が止まるくらいなら後はお察し、で他も順次止まりました。10/12(土)夜の時点では一部地下鉄以外全滅です。

翌日10/13(日)ですが、昼前11時ごろの時点ではJRは山手線と中央線総武線のみ運行、東海道線横須賀線京浜東北線埼京線が運休、常磐線は動いていたか見落とし。新幹線は東海道新幹線が動いて、東日本の各線は遅れたり止まったり、かな。私鉄は東武と小田急が一部駄目で他も乱れていて、地下鉄は大幅に乱れているものの、それぞれ動いた、のかな。曖昧です。

肝心の芝居ですが、10/12(土)はほぼ全滅です。以上。でもよいのですが、10/13(日)が面倒になっているのと、細かいところの確認も含めて。

まず国立劇場。主催公演と貸劇場公演とが混ざっていますが、12日13日両方とも公演中止を決定しています。歌舞伎は12時開演なので、電車の状況が読めないから13日分もさっさと中止を決定したのは、主催公演かつ国立という面もあるでしょうが、英断です。前回少しだけ気になった掲載箇所ですが、今回はトップページと個別ページの両方に案内を掲載しています。しかも貸劇場公演についても掲載しています。窓口休業のため問合せされても困るから、という面もあるかもしれませんが、客から見たらありがたいの一言。発表も前日20時前に発表しており、告知としてはまず完璧でした。上手くいったケースの代表として載せておきます。

【重要】台風19号接近に伴う、10月12日(土)、13日(日)の公演中止について
[2019年10月11日19時50分更新]

大型の台風19号の接近に伴い、下記の国立劇場主催公演につきましては上演を中止することといたしました。
入場料金は払戻しいたします。
詳細につきましては「10月12日(土)及び13日(日)の公演中止に伴う払戻しについて」をご覧ください。


[国立劇場大劇場]
 十月歌舞伎公演 通し狂言『天竺徳兵衛韓噺』
 10月12日(土)12時開演
 10月13日(日)12時開演

お問い合わせ先
 国立劇場代表電話:03-3265-7411(平日のみ 午前10時から午後6時まで)
 国立劇場チケットセンター:0570-07-9900
              03-3230-3000[PHS・IP電話](午前10時から午後6時まで)

 10月12日(土)につきましては、
 国立劇場・国立演芸場・国立能楽堂の窓口は休業とさせていただきます。

なお、貸劇場の公演につきましては、下記の通りです。

  [貸劇場の公演]
  10月12日(土)小劇場
  『第4回 女性による伝統芸能の伝承』 (午後2時開演) 主催:松尾芸能振興財団
  問い合わせ先:03-3407-6316
  公演は中止となりました。
  詳細は、主催者のホームページをご参照ください。
    http://matsuo.or.jp/
  10月13日(日)小劇場
  『端唄 花季会』 主催:端唄花季会 代表 花季利恵
  問い合わせ先:花季登喜穂 03-3982-7967
  公演は、開演時間を午前11時半から午後1時に変更して行います。

次に新国立劇場。前回の貸劇場への薄情な対応からうって変わって、対応は国立劇場とほぼ同じ。少なくとも前日深夜の時点で中止を発表しており、貸劇場公演についても中止を記載、完璧だろ、といいたいところで重大なミスを発見。「どん底」の個別ページにも公演中止のリンクが掲載されているのですが、この案内先が最新の中止案内ではなく、ひとつまえの10/10の「10日(木)正午の時点では、10月12日(土)及び13日(日)の公演予定に変更はありません」の案内のリンクに間違って飛ばしている。10/13(日)午後の時点でも間違ったままなので早々に直すべき。

ちなみに掲載先に電話をかけると公演中止や払戻しの丁寧な説明をした録音が流れるので、古い案内では「10月12日(土)は全館休館とさせていただきます。ボックスオフィスも12日(土)、13日(日)は窓口、電話ともに休業いたします。チケットのお求めはwebボックスオフィスをご利用ください。」となっているけど、電話問合せまで行動すれば正しい情報が得られる。でもちょっといただけないミスで減点はやむをえない。ちなみにトップページから辿った正しい告知は以下。これもよい告知文のサンプルとして載せておきます。情報センターについても載せています。

【重要】10月12日(土)、13日(日)公演中止等のお知らせ
2019年10月11日


10月12日(土)、13日(日)に開催を予定しておりましたオペラ『エウゲニ・オネーギン』、演劇『どん底』公演につきまして、非常に強い台風19号の接近に伴い、関東エリアが暴風域に入ると予想され、公共交通機関の運休等も発表されたことから、お客様、出演者、スタッフの安全を最優先に考慮した結果、やむなく中止することといたしました。

また、10月12日(土)に中劇場で開催予定のホリプロ主催公演『渦が森団地の眠れない子たち』(12:30公演/17:30公演)につきましても、公演中止となりました。

中止となった公演・イベント

10月12日(土)

オペラパレス 14:00 『エウゲニ・オネーギン』

中劇場    12:30 『渦が森団地の眠れない子たち』
       17:30 『渦が森団地の眠れない子たち』

小劇場    13:00 『どん底』

10月13日(日)

小劇場    13:00  演劇『どん底』

       終演後 『どん底』シアタートーク

10月13日(日)13:30の『渦が森団地の眠れない子たち』公演の実施につきましては、主催者のホリプロのTwitterで最新情報をお知らせいたします。

これに伴い、10月12日(土)は全館休館とさせていただきます。
ボックスオフィスも12日(土)、13日(日)は窓口、電話ともに休業いたします。チケットのお求めはwebボックスオフィスをご利用ください。

『エウゲニ・オネーギン』『どん底』のチケットの払い戻し方法につきましては、後日当劇場ウェブサイトでお知らせいたします。

演劇『どん底』公演につきまして、振替をご希望のお客様は10月14日(月・祝)10:00以降、ボックスオフィスにお電話でお問い合わせください。

公演を楽しみにされていました皆様には、大変なご迷惑をお掛けして誠に申し訳ございません。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

お問い合わせ先

●『エウゲニ・オネーギン』『どん底』について

新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999 (営業時間:10~18時/12日、13日は休業)

●『渦が森団地の眠れない子たち』について

ホリプロチケットセンター:03-3490-4949(営業時間:平日10~18時/土曜10~13時/日祝・休)

ホリプロステージ Twitterアカウント https://twitter.com/horipro_stage

情報センター、及び銚子舞台美術センターは、12日(土)、13日(日)の両日とも臨時休室、それぞれ予定していた公演記録上映会は中止とさせていただきます。

<情報センター>
・13日(日)上映会『パゴダの王子』中止 → 10月20日(日)に振り替えて実施

<銚子 舞台美術センター>
・12日(土)上映会『ばらの騎士』中止 → 10月26日(土)に振り替えて実施

詳しくは情報センターページをご覧ください。

次は神奈川芸術劇場。宝塚の貸劇場公演と主催の音楽イベントですけど、トップページと個別ページに、宝塚は10/12(土)の中止を、音楽イベントは翌日も含めた中止を、それぞれ掲載。宝塚は振替予定なしとしつつ10/13(日)の情報が載っていませんが、宝塚側のページに飛ぶと今のところは公演予定と載っています。掲載時間の違いかもしれませんが、基本的には貸劇場先の判断です。今回、神奈川芸術劇場は取立てて書くことがないのですが、それは告知スキルが発揮された結果なので「参考にならない」と誤解しないでください。貸劇場公演ということもありますが、必要以上の告知をすくなくとも去年の台風からやっていて、いまさら改めて取上げる必要のないくらい安定して情報提供されているためです。

次は世田谷パブリックシアター。シアタートラムともども貸劇場公演の最中でしたけど、両方ともトップページおよび個別ページに12日の公演中止案内を掲載。またトップページに12日の全館休業を掲載。個別のリンクは載せませんけど、だいたい貸劇場公演でもこれくらいはやってほしい、という対応はばっちりでした。ただ、個別の公演を見ると、シス・カンパニー側が「10月13日(日)14時公演の実施可否については、12日(土)昼頃にシス・カンパニー「死と乙女」公式サイトよりお知らせする予定です」と掲載しているのに比べて、水戸芸術館ACM芸術プロデュースの「最貧前線」は中止と払戻の掲載のみ。これは世田谷パブリックシアターというより貸劇場先のそれぞれの制作の差で、水戸芸術館が慣れていないな、と思わせる。

ただ公演カレンダーを見たら土曜日が空白になっていて、なぜ削るかという疑問。ここは削るのではなく横棒を引くか中止と載せるか、予定があったけど変わったことを表すように掲載してほしいです。システムの都合で文字を入れることを想定していなかったのかもしれません。

(と書いて「死と乙女」の13日(日)上演が14時から17時にスライドしているので後で取上げる)

先に前回いまいちな告知だった松竹も見ておくと、歌舞伎は10/12(土)、10/13(日)の中止を前日に判断。歌舞伎美人の個別ページとTwitterで掲載していて、前回の告知不足感から大幅改善。昼は11時開演だし、毎日昼夜公演をやっているから振替公演で動かせないし、中途半端に役者を拘束しても困るし、今月は若いほうの座組だけど先月吉右衛門がダウンしたばかりなので最初から2日とも中止で休養に充ててもらったほうがいいという判断もあったのでしょう。なお新橋演舞場のスーパー歌舞伎も同様です。

次は東京芸術劇場。Twitterから判断すると10/11(金)の19時ごろには12(土)の休館、13日(日)の13時までの休館は決めたみたい。トップページにも個別公演のページにも同じリンクが記載されている。公式サイトだけでなくTwitterも見てくれと告知ページでアナウンスしているのはアイディアですね。東京芸術劇場はTwitterの更新頻度も高く、Twitterは公式サイトの告知へのリンクを載せているので、この掲載方法はアリだと思います。公演カレンダーが空白になっているのはシアタートラムと同じで、空白以外の方法で直してほしい。ただ個別ページは12(土)「休演日」に、13(日)が新しい時刻に米印つきで変更されているので、ページによって対応が異なる模様。

日曜日で悪あがきしているのは野田地図上演したいという思惑もあるかもしれません。そこは現時点では考えがいろいろあることなので、告知について劇場の対応に文句はありませんが、貸劇場で少し内容が気になる対応が出てきて、他の公演でも似た対応があったので載せておきます

【重要なお知らせ】 台風19号の影響に伴う10月12日(土)の休館、10月13日(日)の開館時間変更及び両日の各公演について

台風19号の影響に伴い、東京芸術劇場は、10月12日(土)及び13日(日)の開館時間を下記の通り変更することといたしましたのでお知らせします。

10月12日(土)9:00~22:00 ⇒終日休館

10月13日(日)9:00~22:00 ⇒9:00~13:00まで休館 13:00以降は通常開館(予定)

東京芸術劇場ボックスオフィスの電話予約及び窓口販売も、上記臨時休館期間中のサービスを休止させていただきます。臨時休館期間中のチケット予約はボックスオフィスWEBのみとなります。

10月12日(土)、13日(日)の各公演の実施詳細についても下記の通りお知らせいたします。

今後の台風や交通運行などの状況によりましては、さらなる変更・情報更新の可能性がございますので、引き続き、東京芸術劇場公式ウェブサイトや公式ツイッター(@geigeki_info)などでご確認いただきますようお願いいたします。(2019年10月11日金曜 18:30時点)
●コンサートホール

・10月12日(土)「メトロポリスクラシックス」
⇒ 公演中止
お問合せ先:メトロ文化財団メトロポリスクラシックス事務局 03-3663-6386

・10月13日(日)「新交響楽団第247回演奏会」
⇒ 17:00開演に変更して実施
お問合せ先:コンサートイマジン 03-3235-3777
●プレイハウス

『Q』:A Night At The Kabuki

・10月12日(土)14:00開演/19:00開演 ⇒ 公演中止

・10月13日(日)14:00開演 ⇒ 上演予定(開演時間は調整中)

お問合せ先:NODA・MAP 03-6802-6681
東京芸術劇場ボックスオフィス:0570-010-296
●シアターイースト

『治天ノ君』

・10月12日(土)14:00開演/19:00開演 ⇒ 公演中止

・10月13日(日)14:00開演 ⇒ 15:00開演に変更して実施
【追加公演】19:00開演(開場:開演の30分前/受付開始:開演の45分前)

お問合せ先:劇団チョコレートケーキ 080-9080-1861
東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296
●シアターウエスト

『プルガトリオ』

・10月12日(土)13:00開演/17:00開演 ⇒ 公演中止

・10月13日(日)13:00開演 ⇒ 15:00開演に変更して実施
17:00開演 ⇒ 19:00開演に変更して実施

お問合せ先:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337

※払戻し対応や振替公演の有無などにつきましては、各公演主催者にお問い合わせください。

※ギャラリー、アトリエ、リハーサルルーム、ミーティングルームにつきましては、東京芸術劇場 03-5391-2111 (代表)までお電話にてお問い合わせください。

2019.10.11

貸劇場の2本が、13(日)の公演を、開演時間を後ろにずらして上演しようとしています。これは翌日8時の発表でも変わらない。参考で載せておきます。なお告知や更新にタイムスタンプが付くようになりました。12(土)の昼時点では見かけなかったような気がするけど、誰がいつどこで何回参照するかわからないので、よいことです。これはぜひ告知文のポイントとして真似していただきたい。

【重要なお知らせ・10月13日8時更新】 台風19号の影響に伴う10月12日(土)の休館、10月13日(日)の開館時間変更及び両日の各公演について

10月13日(日)8:00更新

台風19号の影響に伴い、東京芸術劇場は、10月13日(日)の開館時間を下記の通り変更することといたしましたのでお知らせします。

10月13日(日) ⇒ 9:00~12:45まで休館 12:45以降は通常開館

東京芸術劇場ボックスオフィスの電話予約及び窓口販売も、上記臨時休館期間中のサービスを休止させていただきます。臨時休館期間中のチケット予約はボックスオフィスWEBのみとなります。

10月13日(日)の各公演の実施詳細についても下記の通りお知らせいたします。

今後の台風や交通運行などの状況によりましては、さらなる変更・情報更新の可能性がございますので、引き続き、東京芸術劇場公式ウェブサイトや公式ツイッター(@geigeki_info)などでご確認いただきますようお願いいたします。(2019年10月13日日曜 午前8:00時点)
●コンサートホール

・10月13日(日)「新交響楽団第247回演奏会」
⇒ 17:00開演に変更して実施
お問合せ先:コンサートイマジン 03-3235-3777
●プレイハウス

『Q』:A Night At The Kabuki

・10月13日(日)14:00開演 ⇒ 予定通り上演予定(当日券販売は12:45開始)

お問合せ先:NODA・MAP 03-6802-6681
東京芸術劇場ボックスオフィス:0570-010-296
●シアターイースト

『治天ノ君』

・10月13日(日)14:00開演 ⇒ 15:00開演に変更して実施
【追加公演】19:00開演(開場:開演の30分前/受付開始:開演の45分前)

お問合せ先:劇団チョコレートケーキ 080-9080-1861
東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296
●シアターウエスト

『プルガトリオ』

・10月13日(日)13:00開演 ⇒ 15:00開演に変更して実施
17:00開演 ⇒ 19:00開演に変更して実施

お問合せ先:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337

※払戻し対応や振替公演の有無などにつきましては、各公演主催者にお問い合わせください。

※ギャラリー、アトリエ、リハーサルルーム、ミーティングルームにつきましては、東京芸術劇場 03-5391-2111 (代表)までお電話にてお問い合わせください。

2019.10.13 8:00

ここでポイントは、払戻しがないこと。劇団チョコレートケーキは公式サイトでも後ろにずらすとだけ発表しています。プルガトリオは公式サイトで、振替はしても払戻しは行なわないと明記しています。参考

舞台『プルガトリオーあなたと私のいる部屋ー』
台風19号接近に伴う公演中止と開演時間変更のご案内
台風19号の接近に伴う悪天候が予想されることから、お客様の交通手段、安全を第一に考慮し、一同で協議を重ねた結果、やむなく公演中止と開演時間を変更させて頂くことになりました。公演を楽しみにされていた皆様には、多大なご迷惑をおかけいたしますこと、深くお詫び申し上げますと共に、ご理解の程何卒お願い申し上げます。
・公演名:舞台『プルガトリオーあなたと私のいる部屋ー』
・会場:東京芸術劇場 シアターウエスト
・中止公演:
※1 10月12日(土)13:00
※2 10月12日(土)17:00
・開演時間変更公演:
※3 10月13日(日)13:00開演を、10月13日(日)15:00開演に変更させて頂きます。
※4 10月13日(日)17:00開演を、10月13日(日)19:00開演に変更させて頂きます。
・中止公演 ※1、※2
ご希望に応じて、【1】別公演への振替、または、【2】払戻しをさせて頂きます。
・開演時間変更公演 ※3、※4
ご希望に応じて、【1】別公演への振替をさせて頂きます。払戻しは致しかねます。なお、チケットの半券がもぎられているチケットは全て無効となり、一切対応ができませんので、大切に保管してください。

これまで2回、台風の状況をまとめて、まあだいたいパターンが決まっただろうと思ったらまた新しいケースが出てきました。台風の当日は交通機関の計画運休対応が整備されてきたので中止はやむをえない。ただ翌日の交通がどのくらい動くかわからない。そこで、台風の翌日の公演を時間を後ろにずらして上演するケースです。これが平日の夜公演だけだとまた違ったのでしょうけど、3連休の中日ということで昼公演が多い。適当にまとめると以下です。告知情報をTwitter含めてあちこちから探していて面倒だからリンク省略。

・東宝「ラ・マンチャの男」帝国劇場:13時を15時に変更。振替と払戻も後日連絡と記載あり。
・東宝「ABC座『ジャニーズ伝説2019』」:12時を14時に、17時を18時に変更。振替と払戻は記載なし。ただし10/15(火)に発表するとTwitterで掲載。
・東宝「ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-」シアタークリエ:12時半を18時半に変更。振替と払戻も後日連絡と記載あり。
・Bunkamura「オイディプス」13時と17時半を変更なしで上演決定。払戻も後日連絡と記載あり。
・宝塚「星組」東京宝塚劇場:13時半を変更なしで上演決定。「雪組」:神奈川芸術劇場と川崎とでそれぞれ予定していた11時を13時に、15時を17時に変更。星組雪組ともそれぞれ払戻も記載あり。
・シス・カンパニー「死と乙女」シアタートラム:14時を17時に変更して上演決定。最初は記載がなかったけど後で払戻の記載が追加された。
・水戸芸術館ACM芸術プロデュースの「最貧前線」世田谷パブリックシアター:13時を14時に変更。払戻も記載あり。
・こまつ座+ホリプロ「組曲虐殺」天王洲銀河劇場:12時半を15時に変更。払戻も記載あり。
・野田地図「Q」東京芸術劇場プレイハウス:14時を変更なしで上演決定。払戻も記載あり。

あとは困ったときの本多劇場。ただ情報がいまいち。12(土)の昼時点ではひとつを除いて全部12(土)休演の掲載があったはず。

・加藤健一事務所「パパ、I Love You!」下北沢本多劇場:13(日)は14時を変更なしで上演。たしか12(土)で休演の記載があったと思うけど今は見当たらない。振替の記載はあっても12(土)の払戻の記載はなし。
・別冊「根本宗子」「墓場、女子高生」ザ・スズナリ:14時を14時半に変更、18時は変更なし。変更分の振替や払戻の記載なし。12(土)は振替と払戻の記載あり。
・舞台芸術学院「この道はいつか来た道」駅前劇場:15時で特に記載がないので変更なしで上演か。12(土)は払戻の記載あり。
・劇団芝居屋かいとうらんま「BLANK BLANK BRAIN」OFF・OFFシアター:14時19時を変更なしで上演。Twitterで振替可能とは言っているが詳細不明、払戻の記載はなし。
・ネオゼネレイター・プロジェクト「PROMISED LAND~遥かなる道の果てへ~」「劇」小劇場:14時を14時半に変更して上演。なお12(土)は中止しているが振替も払戻も記載見当たらず。
・橋沢進一プロデュース「宇宙一超絶技巧雑技団 2019」小劇場楽園:14時19時半を変更なしで上演。なお12(土)は中止しているが振替も払戻も記載見当たらず。
・ウォーキング・スタッフプロデュース「三億円事件」シアター711:14時を16時に変更して上演。振替も払戻も記載見当たらず。なお12(土)は払戻と振替の記載がTwitterにあるものの詳細不明。
・劇団東京ミルクホール「レッツゴーギャング」小劇場B1:14時19時を変更なしで上演。14時の回のみ振替の記載あり、払戻は記載見当たらず。なお12(土)は上演続行、振替の記載はありそうだが払戻は記載見当たらず。12(土)夜公演は2人だけリピーター来場したので上演せず写真を撮って解散とのこと。すべてTwitterより。

国立劇場とか新国立劇場とかBunkamuraとか、12(土)は完全閉館してスタッフの出勤もなかったはずだけど、下北沢で他は休演なのに小劇場B1だけスタッフ出勤とか、お疲れ様です。劇団の無茶な対応は無茶を聞いてくれるスタッフのおかげなので、せめて感謝しましょう。

小劇場の財政上、また上演期間の短さ上、意地でも払戻は行なわない鬼畜対応になるのは納得はできないけど理解はする。対応くらいさっさと告知しておけと思うけど小劇場の制作レベルにもいろいろあらあなということで今回深くは突っ込まない(飽きた)。ただ「プルガトリオ」の対応はどうなんだ。この交通状況(と被害)なら、まともな団体なら上演しても払戻と振替、せめて払戻は用意すべきところ。

ちなみに去年は時間を前倒しするケースがあって、あれはよくないと非難したけど、遅くするほうも問題があって、特に遠方の客だと帰宅に困難を要することがある。ご近所相手の小劇場と違って、草刈民代と髙嶋政宏が出演だと大阪仙台くらいは集客の射程圏内ではないのか。その場合は特急や新幹線、場合によっては飛行機まで気にしないといけない。たとえば新幹線は、17時が19時になると、特に会場が池袋だと、上演時間によっては大阪や仙台への新幹線に間に合わない可能性がある。

予想だけど、今回の13(日)上演については、保険の絡みもあるのではないかと思う。保険を掛けるような商業公演だと、12(土)は文句なしで保険が降りるけど、13(日)は保険が降りないか、降りても申請すると次回からの保険料が値上がりするとか。そういうのを考えると、時間をずらして半分が来場、半分が払戻でも、上演したほうが損が少なくなるという計算があるかもしれない。

だけど時間をずらした上に払戻も振替もしないという対応は、名も知れぬ有象無象の上演団体と自他ともに認識しているのでなければ、するべきではない。今回取上げたケースだと、商業演劇の、予定通り上演または時間をずらして上演、ただし払戻や振替も準備、が客から見たら正解。これだけ交通がごたついて、座席の埋まりが何割くらいだったか知りたい(行けるものなら野田地図当日券を狙いたかった)。客はこれを褒めて今後もそのように行動してもらえるよう支持するべき。小劇場は知らん振りして時間通りに上演して来られない分は握りつぶすのが、制作から見た正解。払戻余力もないのに中途半端に時間を動かして客に変に影響を与えるのは制作にとっては悪手。それは前売チケットを買った人間について回る宿命で、さらに客への対応余力のないのが小劇場だと思って客も諦めるべき。今回だと劇団チョコレートケーキや根本宗子やネオゼネレイター・プロジェクトやウォーキング・スタッフプロデュースは14時で強行してよかった。払戻するつもりがないならプルガトリオも当初時間通りで決行するべきだった。ただし、中止した12(土)の回については払戻対応は必須。微妙なところですが、眺めて出した結論は今のところこの通りです。客側制作側の意見が知りたい。まったく関係ないけど、「急に行けなくなった芝居のチケットのなんと甘美なことか」みたいな台詞が、たしか風琴工房であったような。うろ覚え。

あと最後におまけです。9月の台風で東京初日が流れた「ハムレット」ですが、今回は大阪公演で台風にあたって1公演で2回の台風キャンセルという珍しい事態になっています。菊池風磨の単独初主演と銘打った公演でしたが、嵐を呼ぶ男としてネタになることを願っています。ちなみに15(火)が千秋楽だったところ、当初は20(日)に振替公演を用意、払戻も対応となっていたはずですが、先ほど確認したら払戻一択となっていました。2公演分の対応ができないという判断変更でしょうか。制作陣もあわただしく対応しているようでお疲れ様です。

2019年10月 7日 (月)

風姿花伝プロデュース「終夜」シアター風姿花伝

<2019年10月5日(土)夜>

夫の母の葬式から骨壷と共に戻ってきた夫婦。夫婦は娘が一人いるが、夫は離婚した前妻との間にも娘がおり、その娘からの電話をきっかけにいつもの喧嘩が始まる。やがて夜が遅いからと弟夫婦が泊まりに来るが、仲の良くない兄弟で喧嘩が始まり、また弟夫婦の間でも言い争いが始まる。お互いが溜めていた言葉がほとばしり出て止まない一晩の話。

公式では4時間半だったのが劇場案内では3時間50分となり実測は休憩2回を挟んで3時間40分。攻守ところを変えてひたすら言い争いが続く、一言でまとめると「それを言っちゃあおしまいよ」を言ってしまう芝居。少し笑える場面もあるけど、シリアスというか伝わらないとか諦めとか絶望とかそういう言葉が似合う場面がほとんど。これでよく芝居が続くなと思うところを続けられるのは役者スタッフが一丸になった賜物。

4人それぞれの役が抱える問題は、どことなく日本でも同じ問題を抱える人がいそうなもの。そこで、岡本健一にくたびれた中年役を、栗田桃子がエキセントリックな役を、それぞれ振るのが意外で、これがまた上手い。栗田桃子は当面の代表作になるかという出来。那須佐代子はだんだんはじけていく、やっていて美味しい役ではないかと想像していたらその通りだった。そもそも少人数芝居だから脇役を用意する余裕はないのだけど、プロデュース公演ではちゃんといい役が用意されている芝居を選びますねこの人は(笑)、というのを差引いても上手で、過去に観たいろいろな芝居とも違う役を造形。ちょっともったいなかったのが斉藤直樹で、後半に道化的な演技が目立って、多少息抜きがほしかったのだと推測するけど、この脚本と芝居なら4人全員シリアスで押し切ってもよかったんじゃないか。とは思うけど、表に出たり秘めたりしている熱量が4人とも激しくて、それでこそ成立する芝居を見せてもらった。

スタッフワークがまた素晴らしくて、黒一色の素通し舞台に葬式の写真を思わせる黒縁をもうけて、葬式帰りという設定で黒い衣装メイン。そこに影を多く作る照明と、ほぼ効果音だけの音響。すごいしっくり来た。やっかいな言い争いを上手に整理して、スタッフワークと統合させた上村聡史の手腕が凄い。

華やかな演技や演出は一切なし、その代わり質は保証、夫婦生活を長く続けて酸いも甘いもかみ分けた大人向け。そういう芝居。前売売切の回でも当日券は用意されていて、角度はさておき見切れは全然ない至近距離の舞台なので、我こそはという人は是非。

2019年9月20日 (金)

こまつ座「日の浦姫物語」紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

<2019年9月19日(水)夜>

夫婦子連れの説教聖が語るのは日の浦姫の物語。平安時代の奥州の豊かな庄。都から迎えた妻を愛する領主との間に双子の兄妹が生まれたが、産後の肥立ちが悪く妻は亡くなってしまう。そこから15年後、双子は順調に育ったが領主である父が亡くなる。その葬儀の晩、仲の良かった双子は交わり、妹である日の浦姫は身ごもってしまう。領主の弟の宗親は、兄を都へ遠ざけ妹を引取るが、兄は都への道中で亡くなり妹は元気な子を産む。このままではいけないと宗親は産まれた子を海に流すことに決める。

ちなみにここまでで前半。その後で助かった子が無事に育ち、というのが後半で、近親相姦モノというのはチラシからなにからネタばれだから書いていいとして、問題は仕上がり。説教聖夫婦の辻萬長と毬谷友子はいいとして、他の役者はエネルギー不足。特に前半は、収録用のカメラに合せて演技したかというくらい声に元気がなかった。初期の井上ひさしらしく、近親相姦という危ない設定と笑える台詞が同居した脚本で、それを御す勢いと切替が大事なはずだけど、そこも曖昧に進めて、笑うところで笑えず泣くところで笑いが起きる始末。最後の数場面で思い切り話が進むのでそこで少し持ち直したか、くらい。中日も過ぎてこの出来は、本当に鵜山仁が演出したのか疑われる。がっかりの一言。

鵺的「悪魔を汚せ」サンモールスタジオ

<2019年9月15日(日)夜>

とある製薬会社の創業者一族。痴呆で寝たきりになっている会長を筆頭に家族間で憎みあったり軽蔑しあったりしているが異様にプライドは高く、嫁や婿に入ったものたちの肩身は狭い。長女の3人の子供たちはそんな状況をそれぞれ皮肉な目で眺めている。殺された猫の死骸が庭に放置されていた日を境に、その状況がさらに加速していく。

金田一耕助も警部も出てこない金田一耕助モノという印象。後味悪い系の劇団だと思っていたけど、後味どころか最初から最後まで酷い場面の続く芝居だった。ただそれが続きすぎて麻痺したのと、一番悪い役の末孫娘がカラっと演じられていたのとがあって、どこまで狙ったかはわからないけど全体には内容ほど酷い印象を受けないで観られた。

役者の中では、唯一家族外の登場人物である総務部長役を演じた池田ヒトシを、選んだキャスティング手腕ともどもメモしておく。こういう役にこういう役者をキャスティングすることが芝居の厚みになる好例。もったいなかったのが2つあって、設定ではこの規模の家なら使用人がいそうなものなのにいなかったこと。名前だけでも出していればよかったのにと思う。あと脚本で、ラストがちょっと長くて間を持たせるのが難しかったところ。

でも全体には今時こんな小劇場らしい勢いの芝居がまだできたんだという好印象。これだけ酷い場面の続く芝居ができるのは、当日パンフにもあったけど、若さならでは。再演とはいえあの狭い劇場に目一杯建て込んで襖を二重にした美術や、最後にロビーまで漏れるくらい大量に煙を出した照明などのスタッフワークにもある種の若さを感じる。劇団(というか演劇ユニット)としていいタイミングの上演だったと思う。

2019年9月19日 (木)

シス・カンパニー企画製作「死と乙女」シアタートラム

<2019年9月15日(日)昼>

独裁政権崩壊後。弁護士のジェラルドは反体制派だった実績を買われて旧政権の犯罪を調べる調査委員会の一員に任命される。その帰宅途中、タイヤがパンクして偶然通りかかった医師のロベルトに送り届けてもらう。ところがその声を聞いたジェラルドの妻ポーリーナはおびえだす。ロベルトが帰り夫婦の相談も終わった深夜、ジェラルドが調査委員会に任命されることを訊いたロベルトが戻ってきてお祝いを述べる。ジェラルドは遅いから泊まっていくように勧めるが、2人が寝静まった後にポーリーナはある行動を開始する。

ドイツ芝居だと思っていたらチリ芝居だった。チリという単語は出てこなかったけど、脚本家が独裁政権時代のチリで過ごした経験を元に書いたとのこと。雑に要約すると、かつて酷い経験をして復讐を誓っている人間が、その復讐を行なうことが次の酷い経験を生み出す状況におかれて、復讐を行なうことは是か非かという3人芝居。大人の芝居だけど若干バランスが悪い。

役者は宮沢りえが全力をぶつける仕上がりで、全力が素晴らしすぎて他の2人が負けている。あれでは2人がかりでも止められないので、そこを宮沢りえを矯めずに調整する道を探してほしかった。あとこれだけの芝居なのに演劇的爽快感にやや欠けていて、観客を結論に誘導するための演出が入っているような作為的な印象を受けた。たぶん段田安則の役作りに起因すると思う。演劇で作為的もへったくれもないのだけど、3人がぎりぎりで戦えば後は何とかなる脚本だったので、中途半端なリアリティよりもエネルギーや欲求のぶつけ合いを優先してほしかった。

散々ケチをつけているけど、観終わったらしばらく頭がぼうっとするくらいのラインは軽く超えている芝居。これで1時間半。海外の芝居は短時間で密度の濃い芝居が結構ある。今回の芝居は独裁政権崩壊という事実の前提があるけど、それにしても1時間半でここまで濃い芝居を日本で見つけるのは難しい。日本が舞台だと一見平穏な雰囲気の構築が重要だから時間がかかるというのはあるけど、それにしてももう少しこういう芝居があってもよさそうなのに。

2019年9月18日 (水)

中村吉右衛門休演

この前観てきたばかりですけど、3日続けて休演中です。本家の最初のアナウンス

 体調不良により、本日9月16日(月・祝)の歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」昼の部『沼津』(ぬまづ)の呉服屋十兵衛(ごふくやじゅうべえ)、夜の部『寺子屋』(てらこや)の松王丸(まつおうまる)を休演した中村吉右衛門ですが、明日9月17日(火)の公演も念のため、休演させていただくことになりました。

 公演は下記の通りにて行わせていただきますので、何卒ご了承を賜りますようお願い申し上げます。

 9月18日(水)以降につきましては決定次第、お知らせいたします。

で、続報

 体調不良により、昨日9月16日(月・祝)から歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」昼の部『沼津』(ぬまづ)の呉服屋十兵衛(ごふくやじゅうべえ)、夜の部『寺子屋』(てらこや)の松王丸(まつおうまる)を休演中の中村吉右衛門ですが、明日9月18日(水)の公演も念のため、休演させていただくことになりました。

 公演は下記の通りにて行わせていただきますので、何卒ご了承を賜りますようお願い申し上げます。

 9月19日(木)以降につきましては決定次第、お知らせいたします。

念のためと続くところがかえって気になる。年齢が年齢だけに、大丈夫かな。

<2019年9月25日(水)追記>

19日からは復帰していました。続報

 歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」の昼の部『沼津』(ぬまづ)の呉服屋十兵衛(ごふくやじゅうべえ)、夜の部『寺子屋』(てらこや)の松王丸(まつおうまる)に出演の中村吉右衛門は、体調不良のため、9月16日(月・祝)より舞台を休演しておりましたが、体調が回復し、明日9月19日(木)公演より舞台に復帰させていただくことになりました。

 明日より、昼の部、夜の部とも下記の通りにて上演いたします。

 皆様には、多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしましたこと、お詫び申し上げます。

で、本日千秋楽まで大丈夫だったようです。よかった。

2019年9月17日 (火)

ホリプロ/フジテレビジョン主催「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」世田谷パブリックシアター

<2019年9月14日(土)夜>

シャーロック・ホームズがワトソンとベーカー街に居を構えてから1ヶ月。スコットランドヤードのレストレード警部はホームズの才能を借りようとするが、本人からクイズを出されて追返される始末。そこに突然やってきて気絶した女性。目を覚ましてから事情を聞くと男に追われていたという。女性の話に観察結果と矛盾する点もあるのを気にしながら出かけたホームズだったが、その事件の裏には・・・。

原作の不明点を突いて架空の設定を仕立てる点、熱心なファンほどニヤニヤするように原作からいろいろ設定を借りつつホームズを知らない人でも楽しめる点、でも原作と矛盾が生じないようにつじつまを合せる点、謎解きは用意するけどそこに入りこまないで喜劇をメインに据える点、いずれも二次創作としてかくあってほしいポイントを抑える三谷幸喜の腕前はさすがファンというだけのことはある。原作を全部読んだことがある身としては満足。

そしていい役者をそろえるのも腕前のうちの三谷幸喜で、全員楽しめる。横田栄司のマイクロフト・ホームズがよかったのは事前の想像通りだったけど、八木亜希子のミセス・ワトスンがかなりよかったのは想像外だった。ハドスン夫人のはいだしょうこを差置いて歌ったりもするけど、それも(略)。むしろ柿澤勇人のシャーロック・ホームズが一番似ていないと思いながら観ていたけど、カーテンコールを観たらシャーロック・ホームズだった。いじけたり退屈したりする場面の多い役だったけど、あれはもっとシャンとした立姿の場面を多めに用意するべきだった。話としてそうなるのはやむを得ないけど、そこだけはもったいない。

チケットはいい値段だけど、いい値段分なだけきっちり楽しませてくれる。こういう芝居がもう少し増えたりロングランしてくれたりすると、客の選択肢が広がっていいのだけど、難しいか。

2019年9月15日 (日)

犬飼勝哉「ノーマル」三鷹市芸術文化センター星のホール

<2019年9月14日(土)昼>

美大に入ったばかりの佐藤ナオ。同姓同名のアイドルは世間をにぎわしている。一緒に展覧会を計画している同級生は親戚に芸術家がいて本人も取材を受けている。自分は普通で面白くないと年の近い叔母にこぼすのが口癖。やがて叔母の紹介で喫茶店でアルバイトを始めるが、やってきた客と展覧会の話をしたら挙動がおかしい。普通ではない。

主人公も自分で言うほど「普通」じゃなさそう、というさわりから始めて、芸能人や茶化されている評論家(モデルいるそうです)のような有名人の話から、近所の景色や他人のスマホを覗くような身近なところまで、人によって意見のわかれそうな「普通」を大小集めた世界。そこにどう見ても普通でない設定を混ぜられるのは小劇場の醍醐味。そうやって、何が普通で何が普通でないか、その境はなにか、じりじり積重ねていった先に急な転結がやってきて、普通であること普通でないことと価値や幸せとの関係はどうなのかを問う見事な展開。

後で振返って何がすごいって、5人の役者で6役、しかもそのうちの1役は前述のネタ要素の多い評論家なので実質5人5役だけのものすごい狭い世界で、2時間を切っている芝居なのに、日常の場所や時間の広さを想像させるように描けていること。実際にあった出来事を含めて、選んでいるネタや設定が、量や提供する順番も含めてものすごく厳選されている証拠。狭い世界を濃く深く描いた芝居はよくあるけど、広く描ける芝居は珍しい。それを具体化した5人の役者もはまっている。改めて公式サイトを見たら青年団に縁のある人が多いけど、演出家の役者を見る目の確かさ。ただ演出部に脚本家を含めて4人クレジットされているけど、いわゆる演出助手か、共同演出か、場面ごとに演出を分担したのか、ドラマターグで入ったのか、演技指導か、ネタ出しか、役割がわからない。

スタッフでは、まあまあ広い劇場を、吊ったテーブルやベンチや小道具を入替えることでアクティングエリアを狭く取って場面転換していく美術が、妙に劇場の雰囲気に似合っていたのもメモしておく。他でもありそうでなかなか見かけない仕上がりが光る、小劇場らしからぬスケールを秘めた、現代会話劇の潮流につながった、モダンな、「ノーマル」の題名にふさわしい1本だった。

ただ見終わって思ったのは、これを発掘してきたMITAKA "Next" Selectionのセンス。これまでそんなに数は観ていないけど、その中ではかなり異色の1本。もちろんここに見事な新作を提供した脚本演出家は第一に褒められるべきだけど、仮に自分が関係者だとして、今回の芝居1本だけを観てオファーできるかというとできない。大胆な展開もあるけど、どちらかといえば「神は細部に宿り給う」類の芝居で、これと同じクオリティが次回も担保されるとは信じきれない。ずっと以前からこの脚本演出家の芝居を何本も観ていたならその守備範囲の広い発掘活動に感服するし、1年前の前作1本だけを観てオファーしたならその度胸に感服する。気になったからこちらを参考に検索したらぴあに連載している企画運営担当者のコメントが見つかった。いつ消えるかわからないので引用しておく。

この企画を始める時から、その段階での集客数や、劇団としての継続年数などは一切気にせず、脚本や演出力に優れ、独自のオリジナリティを持っていて今後が楽しみだなと思える劇団を招致することだけを考えて実施してきました。あと「今年のテーマは」というようなことも全く考えてないので(同一年度の)招聘劇団に共通項を持たそうと思ったことも無いですし、会話劇主体の劇団からコンテンポラリーダンスまで、ジャンルにも全く拘っていません。そして、招聘する以上、どの劇団にも同じ敬意を持ってと思っているので、「今年の3劇団の中から、一等賞には100万円」というようなコンテスト形式にはしたくなかったですし、レセプションやパーティなども実施せず、とにかく作品で勝負してもらって、良い舞台を作り上げてもらえたらと思ってきました。先にも書きましたが、その時点での集客数を全く気にしていないので、招聘する際に「今、何人くらいの集客数ですか?」という質問に「150人くらいです」とお答えいただいた劇団もありました。けれども近年は、全ての劇団に「2週間公演しましょう」と言って交渉を進めます。三鷹市芸術文化センター星のホールは、割と簡単に客席が真っ平らになりますので、空間の使い方の自由度が高いという利点を生かして、「1ステージ30人でも寂しくないし、もしお客さんが増えて100人来てくださっても対応できる」ような舞台と客席作りになればと、相談したりしています。そして、舞台が評判となって、後半にお客様が増えるということを強く願っての「2週間公演しましょう」となります。木曜日や金曜日が初日で、日曜日が千穐楽だったりすると「面白いらしいね」と評判になっている頃には舞台が終わっているということが多くて、もったいないなと。だから、2週間公演すれば、評判になって、後半お客様がたくさん来てくださるという可能性があるかなと、それを願いつつ、とにかく良い舞台を作ってもらえたらとご相談しています。今から10年前の2009年、丁度“Next”Selection 10回目の年に公演していただいた、劇団ままごと『わが星』がまさにそんな感じで、初日二日目までは空席があったのに、千穐楽は当日券が長蛇の列となりまして、後に岸田國士戯曲賞を受賞したほか、再演・再々演においても、お客様に大きなご支持をいただける作品となりました。その「ままごと」のほかにも、その後大きく羽ばたかれた劇団が数多くあり、本当に微力ながら、演劇界の裾野の広がりに少しでも貢献できたなら嬉しくと思いますし、これからも、一歩一歩、丁寧に、実施できたらなと思っています。

公立劇場として民間劇場よりは予算や制作に自由度があるとしても、それを確保して活用するには相応の能力は必要とされるもの。それを維持して20年は並みの業績ではない。思い返せば客入れにも立っていた人で、以前「接待」とか書いてしまった人だった。申し訳ないと今さら謝っておく。

<2019年9月17日(火)追記>

全面修正。

2019年9月 9日 (月)

シアターコクーンの3代目芸術監督に松尾スズキが就任

よく考えたら芸術監督制度の先駆けといってもいい劇場でしたけど、長塚圭史じゃなかったなと思ったきりノーマークでした。ステージナタリーよりまずは概要

松尾スズキが、東京・Bunkamura シアターコクーンの芸術監督に就任することが明らかになった。

これは、本日9月9日に東京都内で行われたBunkamura シアターコクーン芸術監督就任記念会見で発表されたもの。同劇場では、これまでに串田和美、蜷川幸雄が芸術監督を務めており、松尾は3代目となる。松尾の芸術監督就任後第1弾作品は、12月に開幕する「キレイ―神様と待ち合わせした女―」だ。

そして会見レポートより。

松尾は、過去に同劇場の芸術監督を務めた串田和美と蜷川幸雄の功績を讃えながら、「いい意味で不真面目で、色気のある劇場にしていきたい。世の中が窮屈になっている時代に、劇場の中くらいは倫理や道徳から解放されてもいいんじゃないかと思うんです」と展望を述べた。

当面の主催公演のラインナップが以下。色気とはちょっと荒っぽい感じを狙ったものだということが伝わるメンバーです。主催でない月はシス・カンパニーとホリプロで埋めるのでしょう。

「キレイ―神様と待ち合わせした女―」
2019年12月 ※福岡・大阪公演あり。
作・演出:松尾スズキ

鄭義信新作
2020年2月
作・演出:鄭義信

松尾スズキ作品
2020年5月
作:松尾スズキ
演出:ノゾエ征爾

赤堀雅秋新作
2020年6月
作・演出:赤堀雅秋

「DISCOVER WORLD THEATRE」シリーズ
2020年8・9月

松尾スズキ新作
2020年10月
作・演出:松尾スズキ

三浦大輔新作
2020年12月
作・演出:三浦大輔

この話を初めて聞いた人はなるほどと思ったか意外だと思ったか、どちらだったでしょうか。私は意外だと思いました。この前の芝居で台湾公演まで行って、これから後期全盛期と思っていた松尾スズキが芸術監督とは思いませんでした。組織を引張る迫力と、観客を呼ぶ集客力と、両方とも備えた人ではありますが、芸術監督っぽいかと言われると何かイメージが違ったからです。ただ上演回数を含めた縁と、このご時勢に世の中の窮屈と正面切って戦える腕っぷしと言われると納得しないでもありません。

それでもイメージが違うのはなぜだろうと考えると、他の芸術監督と比べて一番国際色が薄い、日本ドメスティックな印象を私が松尾スズキに持っているからでした。もちろんフランスでも台湾でも公演していますが、それは純日本の小劇場芝居であるところに値打ちの何割かがありました。別にシェイクスピアでも演出すればいいかというとそんなことはなくて。幻想かもしれないけど、芸術監督にはローカルな芝居の向こうに世界の広さを見せてくれるような漠とした期待を持ってしまいます。松尾スズキのディストピアには日本の極限は見えても世界という印象は薄かったです。

しかし小劇場の雄たちがきれいに芸術監督に納まっていくのは、もちろん本人たちにはめでたいことでしょうが、何と言うか、ここまできれいに納まってしまうのかという感想を禁じえません。各方面に失礼を承知で観客の勝手な感想を述べれば、アフリカで動物を撮影していた岩合光昭がネコ専門撮影に落着いたような。でも蜷川幸雄が芸術監督をやっていてもそういう感想は持たなかったのですよね。さいたまゴールドシアターの設立を初めとして晩年まで開拓精神を発揮し続けた稀有な人だったと今さらながらに考えさせられます。

こんなところで床屋談義をしても何にもならないので、まずは2年ほど様子見です。だいたい本領発揮をできるのが就任3年目くらいなので、2022年のラインナップで改めて振返りましょう。

松竹製作「秀山祭九月大歌舞伎 夜の部」歌舞伎座

<2019年9月7日(土)夜>

寺子屋の夫婦が菅原道真の若君を我が子としてかくまっていたものの発覚して差出せと言われて窮しその日に入門に来た子を身代わりにと考える「寺子屋」、源義経を奉じて奥州に行こうとする弁慶たちが安宅の関で見咎められて勧進の一行だと言張る「勧進帳」、赤穂浪人大高源吾の不忠が気に入らぬと出入禁止にした殿様松浦鎮信を宥める俳人其角が会ったばかりの大高源吾の俳句を伝えると「松浦の太鼓」。

夜の部をフルで観て初物経験。「すまじきものは宮仕え」と台詞が出てきたけど寺子屋が出典らしい。で、寺子屋を初めて観終わって自分でも驚いたけど、この展開の芝居は現代ではないだろうという感想。二十歳のころなら多分納得していたので、おもったより自分の考え方が近代化してきている。調べたら菅原道真を中心に五段目まであるうちの四段目のそのまた一部が寺子屋で、寺子屋夫婦の源蔵も首検分する松王丸もその前に登場しているらしい。けど現代芝居ならこの展開を納得させるために源蔵と松王丸が道真から恩を受けたことを中心に組立てなおして3時間以上は必要な大作になる。古典なので直すものでもないけど、こんな感想を持つ日が来ようとは。

役者は、吉右衛門の松王丸、千代の菊之助、戸浪の児太郎あたりはいいのだけど、源蔵の幸四郎がちょっと軽い。

勧進帳は奇数日で仁左衛門弁慶に幸四郎富樫。仁左衛門は格好よかったけど、勧進帳の読上げとか義経を叩くところとか、ここ一番が若干薄い。後半でうっすら息切れしていたのは酒を飲んだ後の演技かとも思ったけど、最後の飛び六方が厳しそうだったので多分体力の問題。弁慶は体力的にきつい役と噂に聞くけど実際そうなんだろう。

そしてここでも幸四郎。富樫が弁慶一行を見逃したあたりの心情、納得して見逃したのか、わかって見逃したのか、仁左衛門に目がいっていたのもあるけどそこらへんがいまいちわからず。もともと幸四郎というか高麗屋は弁慶側なので、できることなら偶数日を観たい。

最後の松浦の太鼓は殿様が笑わせる狂言物。歌六の殿様もいいけど大高源吾の妹で殿様に仕える女中の米吉がいい感じ。出だしはともかく、だんだん殿様の可笑しさが伝わってくる後半は、力が抜けて観られるけど、終演9時過ぎのせいかここまで観ずに帰る人も散見。前2本と比べて地味といえば地味だけどもったいない。

«2019年9月の台風のメモ